泌尿器科(人工透析センター)Urology Center

在宅血液透析

在宅血液透析とは

 通院することなく、ご自身のライフスタイルに合わせてご自宅で透析を行なう治療です。
 特に透析時間や透析回数を施設での透析以上に確保できるため、合併症の予防や社会復帰に大きく貢献できると言われています。

在宅血液透析の当院の適応基準

    1. 患者自身が希望し、介助者の同意、協力が得られる
    2. 重篤な合併症なし
    3. 自己管理能力(自己穿刺可能)
    4. 社会復帰する意欲
    5. 透析機器の設置、材料保管場所の確保
    6. 月1~2回受診が可能
    7. 大分市近郊に住居があること
    8. 医師が在宅血液透析可能と判断すること

在宅血液透析を始めるまでの過程

面接(患者・介助者と医師、看護師、臨床工学技士)

自宅訪問(機器設置場所、上下水道、電気容量、物品保管場所等の確認)

導入教育(約2~3ヶ月)

自宅改修工事(患者負担)

透析機器設置

在宅血液透析開始

 右奥が水道水の水処理装置で、手前が個人用透析装置です。
 導入教育で使用したこれらの機器をそのままご自宅に設置します。
 これらの装置は当院より無料で貸出致します。
 在宅血液透析中に何らかのトラブルが発生した場合は担当のスタッフが24時間体制でサポートします。
 また、月に1回、臨床工学技士がご自宅を訪問して、機器の動作確認などの保守点検や物品の在庫を確認致します。
 なお、年に1回、医療機器メーカーの専門技術者により、定期交換部品の交換などのメンテナンスを行います。
 使用する物品は定期的に医療機器の卸会社より配送します。
 透析治療は大量の水道水を使用しますので、機器から水漏れ等が発生した場合に家屋の被害を防ぐために防水パンの設置をお勧めします。
 防水パンの設置や給排水工事、電気工事(コンセント増設、契約アンペア数変更)は患者様個人負担になります。
 お問い合わせは、人工透析センターまでお願いいたします。

お問い合わせ

電話:097-542-7425(人工透析センター)
FAX:097-586-1139(地域連携センター)

E-mail:hd@san-ai-group.org

腎結石・尿管結石治療のご案内

体外式結石破砕装置「ESWL」モデュリスSLX-F2 ストルツメディカル社製

2012年9月より、体外式結石破砕装置「ESWL」を導入いたしました。
衝撃波を結石にあてることによって体の組織を傷つけることなく、腎結石・尿管結石の治療を行うことが可能となりました。
当院で導入したESWL装置は円筒型電磁変換方式を採用しており、体表面で衝撃波エネルギーが分散して体内に伝わるため、痛みと負担の少ないことが特徴です。
 結石の痛みに悩まされている方、健康診断の際に結石が見つかった方は、お気軽にご相談ください。

体外式結石破砕装置「ESWL」モデュリスSLX-F2 ストルツメディカル社製

ESWL治療の特徴

  • ESWL治療の対象は、腎結石や尿管結石など尿路結石のほとんどを占める結石です。
  • 体を切らない治療法であり、衝撃波によって体の外部から結石を砕く治療です。
  • 細かく破砕された結石は、尿と一緒に自然に体外へと排出されます。
  • 麻酔なしで短時間(1時間程度)での治療が可能です。
  • 健康保険が適用されます。

衝撃波によって切らずに治療

衝撃波エネルギーを体内に伝え、結石に向けて衝撃波の焦点を合わせることによって、結石を破砕させる治療法です。
細かく破砕された結石は尿と一緒に自然に体外へと排出されます。
衝撃波発生源には、ストルツメディカル社が特許を取得している円筒型電磁変換方式を採用しており、衝撃波エネルギーを広い入射面から体内に伝えるため、体の表面で衝撃波エネルギーが分散し、痛みの少ない治療を可能にします。

体を切ることなく治療できる理想的な治療です。

手術の費用

健康保険適用の治療です。
75,000円~

1泊2日入院 医療費3割負担の場合(2015年4月1日 現在)
食事代、その他の費用が別途必要となります。
※初回の治療で結石が割れないこともあります。
この場合、複数回に分けて治療を行っても手術費は初回にしかかかりません。。

治療の流れ

1.泌尿器科外来を受診して下さい。

 かかりつけ医の紹介状のある方は持参の上ご来院下さい。
 診察日 月曜日から土曜日 受付時間 8:15から12:00まで

2.日程を相談し、手術を実施します。

3.基本的には翌日退院となります。

お問い合わせ

大分三愛メディカルセンター 泌尿器科外来
電話:097-541-1311

慢性腎臓病(CKD)について

慢性腎臓病(CKD)とは

慢性腎臓病…CKD(Chronic Kidney Disease)の頭文字で、慢性腎臓病のことをいいます。現在、CKD患者は全世界で約5億人と言われており、わが国でも人工透析患者の急増などを背景にCKDの発症、悪化予防が課題となっています。

CKDの診断基準

CKDは蛋白尿と腎機能(GFR)で診断されます。病状の進行にもよりますが、ステージ3までは生活習慣の改善で前ステージに戻すことができます。

  • 尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか、特に0.15g/gCr以上の蛋白尿(30mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要
  • GFR<60mL/分/1.73m2
  • 細かく破砕された結石は、尿と一緒に自然に体外へと排出されます。
  • 上記のいずれか、または両方が3ヵ月以上持続する

CKDの症状について

CKDは初期には自覚症状がほとんどありません。
それがCKDの怖いところで、患者を増加させている原因でもあります。そして腎臓は一度あるレベルまで悪くなってしまうと、自然に治ることはありません。放っておくとどんどん進行して取り返しのつかないことになるおそれがあります。
CKDが進行すると、夜間尿、むくみ、貧血、倦怠感、息切れなどの症状が現れてきます。

CKDの予防について

1.生活習慣の改善

  • 食塩摂取量を6g/日未満
  • 肥満の解消、適度な運動
  • 禁煙

2.糖尿病の治療

  • HbA1c 6.9%未満を目標に、厳格な血糖コントロールが必要

3.血圧は130/80mmHg以下を目標(高齢者:140/90mmHg以下)

4.脂質異常症の治療

  • LDL-コレステロールは120mg/dL未満が目標

5.その他

  • 鎮痛剤(NSAIDs)、造影剤、脱水などは腎機能低下のリスクがあります。
  • 過労を避け、規則正しい生活を送る。ストレスを溜めないようにしましょう。

CKDは尿検査と血液検査で初めて診断されます。

自覚症状がないことも多いので、年に一度は特定健診を受け、腎臓の健康を確認しましょう。

CKDの病診連携について

CKDの治療はなるべく早い段階でその患者さんに合った適切な治療方針を立て、途切れる事なく継続的な治療に取り組むことが必要です。
当院では、このCKD治療に対して、かかりつけの先生方と協力し、CKD連携パスを用いて患者さんの治療に取り組むことで、より効率的で効果の高いCKD治療の実現を目指します。

・外来診療のご案内
【慢性腎臓病(CKD)外来】
医師 : 野村 芳雄 (日本腎臓学会認定指導医)

お問い合わせ

大分三愛メディカルセンター 泌尿器科外来
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